有効成分 「クロトリマゾール」とは?

クロトリマゾールは、皮膚真菌症の治療に広く使用される有効成分です。足白癬(水虫)やカンジダ症など、さまざまな真菌感染症に効果を発揮します。本記事では、クロトリマゾールの特徴や作用機序、効果のある症状、使用上の注意点について詳しく解説します。

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記事公開日:2025.01.15

最終更新日:2025.01.17

お薬通販部スタッフ[監修]

有効成分 「クロトリマゾール」とは?

クロトリマゾールは、多くの真菌に対して効果的な抗真菌薬です。

皮膚や粘膜に発生するカンジダ症や白癬(はくせん)、癜風(でんぷう)などの真菌感染を効果的に治療し、症状を緩和します。

本記事では、クロトリマゾールの作用機序や使用方法について詳しく解説します。

有効成分 「クロトリマゾール」とは?

クロトリマゾールは、皮膚真菌症治療の主力となる抗真菌薬です

1969年にドイツで開発されたこの薬剤は、イミダゾール系に属し、皮膚真菌症の治療に広く使用されています。

特にカンジダ症や白癬(はくせん)、癜風(でんぷう)など、多様な真菌感染症に対して効果的です

クロトリマゾールは真菌の細胞膜に作用し、増殖を抑制して最終的に死滅させます。

皮膚への浸透性が高く、刺激が少ないため、外用薬として広く使用されています。




作業機序

クロトリマゾールは、真菌感染症に特に効果的な抗真菌薬です。この薬は、真菌の細胞構造に特殊な方法で作用します。

クロトリマゾールの働き方は以下のとおりです。

  1. 真菌の細胞膜に結合
  2. この結合により、細胞膜の構造が変化
  3. 細胞膜の働きが乱れ、栄養分の取り込みや不要物の排出ができなくなる
  4. 結果として、真菌細胞の生存環境が崩れ、成長が止まったり死滅する






抗真菌作用

クロトリマゾールは、さまざまな真菌に対して高い効果を示す抗真菌剤です。

特に、皮膚カンジダ症白癬(はくせん)癜風(でんぷう)などの皮膚の真菌感染に対して優れた効果を発揮します。

クロトリマゾールは真菌の細胞膜に作用し、その構造を破壊することで真菌の増殖を抑え、感染部位の症状を緩和し、早期の回復を促進します





クロトリマゾールクリームは、グレンマークが開発した抗真菌薬です。日本で処方されているエンペシドと同成分で、患部に直接塗るクリームタイプの医薬品となります。主成分のクロトリマゾールは、真菌の増殖を抑制することで、カンジダ症、水虫、いんきんたむしなど多くの治療に効果が見込めます。


1箱:1,866円~


効果がある症状

  • カンジダ症
    皮膚や粘膜にカンジダ属の真菌が感染することで発生する病気で、特に湿った場所で繁殖しやすく、痒みや焼けるような痛みを伴う赤みを引き起こします。
    患部は非常に不快に感じ、日常生活に支障をきたすことがあります。クロトリマゾールは、このカンジダ感染に対して真菌を直接抑制し、症状を効果的に軽減します。

  • 白癬(はくせん)
    白癬は、白癬菌という真菌による感染症で、感染する部位によって呼び名が異なります。
    例えば、足にできるものは「水虫」、股部にできるものは「いんきんたむし」、体に広がるものは「ぜにたむし」と呼ばれます。
    主な症状には、鱗屑状の皮膚、強いかゆみ、赤み、場合によってはひび割れがあります。また、白癬菌は非常に感染力が強く、家庭内での広がりも心配されます。クロトリマゾールは、白癬菌の増殖を抑え、これらの症状を和らげます。

  • 癜風(でんぷう)
    主に皮脂腺が多い部位に発生するマラセチア属の真菌による感染症です。
    癜風は、皮膚に薄茶色や白色の斑点を作り、特に夏に悪化しやすいのが特徴です。
    この状態は見た目に影響を与えるため、心理的なストレスを感じることがあります。クロトリマゾールは、癜風の原因となる真菌を効率的に抑制します。

これらの症状に対して、クロトリマゾールを含む外用薬を患部に塗布することで、効果的に治療を行うことができます。



使用する際の注意点

クロトリマゾールを含む薬剤を使用する際は、以下の点に注意が必要です。

  • アレルギー反応
    クロトリマゾールやその他の成分に対してアレルギーがある場合は使用を避けてください。過去に薬剤でかゆみや発疹などの症状が出たことがある場合は、医師や薬剤師に相談してください。

  • 妊娠中または妊娠の可能性がある方の使用
    妊娠3ヵ月以内の妊婦または妊娠の可能性がある女性には、治療の利益がリスクを上回ると判断される場合のみ使用することが推奨されます。

  • 正しい使用方法
    1日2〜3回、患部に薄く塗布します。目に入らないよう注意してください。誤って目に入った場合は、すぐに水で洗い流してください。

  • 副作用に注意
    主な副作用として、局所の刺激感、皮膚炎、発赤・紅斑、びらん、丘疹などが報告されています。これらの症状が現れた場合は、医師や薬剤師に相談してください。

  • 治療期間
    症状が改善しても、定められた期間までは使用を中止しないでください。真菌が完全に除去されていない可能性があるため、指示された期間は継続して使用することが重要です。

  • 清潔な使用
    患部を清潔に保ち、塗布前に軽く洗浄してから使用することで、より効果的な治療が期待できます。






まとめ

まとめの見出し画像

クロトリマゾールは、幅広い皮膚真菌症に効果を示す有効成分です。

カンジダ症や白癬(はくせん)、癜風(でんぷう)などの治療に広く使用されており、真菌の細胞膜に作用して増殖を抑制し、最終的に死滅させる働きがあります

使用する際は、正しい使用方法を守り、副作用に注意しながら治療を続けることが重要です。

また、症状が改善しても、決められた期間は継続して使用することで、より確実な治療効果が期待できます。

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