カネステンクリームの有効成分 「クロトリマゾール」とは?
カネステンクリームに含まれる有効成分「クロトリマゾール」の特徴とその抗真菌作用について詳しく解説します。皮膚真菌症の治療に役立つクロトリマゾールの作用機序、適応症状、塗布時の注意点もわかりやすく紹介します。
お薬通販部スタッフ[監修]
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皮膚真菌症とは皮膚に発生する真菌(カビ)による感染症です。
治療にはカネステンクリームが広く使用されています。
カネステンクリームの主成分「クロトリマゾール」は強力な抗真菌作用を持ち、感染を効果的に治療します。
本記事では、クロトリマゾールの作用機序や適応症状、使用時の注意点についてくわしく解説していきます。
カネステンクリームの有効成分 「クロトリマゾール」とは?
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カネステンクリームに含まれる有効成分クロトリマゾールは、イミダゾール系の抗真菌薬です。
この薬剤は1959年に開発され、真菌の細胞膜を攻撃してその成長を抑制し、広範な真菌に対して強力な効果を示します。
特にカンジダ症や白癬(はくせん)、癜風(でんぷう)など、多様な真菌感染症に対して効果的です。
クロトリマゾールは安全性と高い効果で、抗真菌薬として幅広く使用されています。
作業機序
クロトリマゾールは、特に真菌に有効な抗真菌薬です。
その作用機序は、真菌の細胞構造に特異的に作用することによります。
具体的には、真菌の細胞膜や核膜などの膜系構造に存在するリン脂質分子にクロトリマゾールが結合し、この結合により、リン脂質分子の配置や機能が変化し、膜の透過性が変わります。
通常、細胞膜は栄養素を取り入れたり、不要な物質を排出するためのバリアとして機能しますが、クロトリマゾールが細胞膜のリン脂質に結合することで、このバリアの機能が損なわれます。
その結果、真菌細胞は必要な物質を保持できなくなり、有害な物質が細胞内に侵入しやすくなります。
これが真菌細胞の生存に必要な環境を破壊し、最終的には真菌の成長を抑制または殺菌することで、抗真菌作用が発揮されます。
このようにクロトリマゾールは、真菌の細胞膜をターゲットとすることで効果的に真菌感染を治療します。
抗真菌作用
クロトリマゾールは、多くの真菌に対して効果的に働く抗真菌薬です。
特に、皮膚カンジダ症、白癬(はくせん)、癜風(でんぷう)などの皮膚真菌症に対して優れた効果を発揮します。
クロトリマゾールは真菌の細胞膜に作用し、膜の構造を破壊することで真菌の成長を抑え、感染部位の症状を軽減し、早期の治癒を促進します。
![]() カネステンクリームはバイエルが販売する皮膚の真菌感染症の治療に使用される外用薬です。真菌の細胞膜を破壊してその増殖を抑えることで感染症を治療する薬で、クリームタイプのため皮膚に直接塗布しやすくなっています。 1箱:1,310円~ |
適用症状
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カネステンクリームに含まれるクロトリマゾールは、主に以下のような皮膚真菌症に適応されています。
カンジダ症
皮膚や粘膜に発生するカンジダ属真菌による感染症で、特に湿った部分で繁殖しやすく、痒みや灼熱感を伴う赤みを引き起こします。
患部が非常に不快な状態になり、日常生活に影響を及ぼすことがあります。
クロトリマゾールは、このようなカンジダ感染症に対し、直接的に真菌を抑制し、症状を効果的に軽減します。
白癬(はくせん)
白癬は、白癬菌という真菌による感染症で、身体の部位によって呼び名が異なります。
例えば、足に発生するものは「水虫」、股部に発生するものは「いんきんたむし」、体に広がるものは「ぜにたむし」と呼ばれます。
症状としては、鱗屑状の皮膚、強いかゆみ、赤み、場合によってはひび割れが見られます。
また、白癬菌は非常に感染力が強く、家庭内での感染拡大も懸念されます。
クロトリマゾールは、白癬菌の成長を阻害し、これらの症状を和らげます。
癜風(でんぷう)
主に皮脂腺が多い部位に発生するマラセチア属真菌による感染症です。
癜風は、皮膚に薄茶色や白色の斑点を引き起こし、特に夏場に悪化しやすいのが特徴です。
この状態は見た目にも影響を与えるため、心理的なストレスを伴うことがあります。
クロトリマゾールは、癜風の原因となる真菌を効率よく抑制します。
塗布する際の注意点
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クロトリマゾールを含むカネステンクリームを使用する際には、以下の点に注意が必要です。
まとめ
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クロトリマゾールは、カネステンクリームの有効成分として皮膚真菌症の治療に非常に有効です。
カンジダ症、白癬(はくせん)、癜風(でんぷう)といった多様な皮膚真菌症に効果的で、その抗真菌作用により、真菌の増殖を抑え、症状を早期に改善します。
適切な使用方法と注意点を守ることで、クロトリマゾールの効果を最大限に引き出し、皮膚真菌症の治癒を助けます。
皮膚真菌症の症状にお悩みの方は、カネステンクリームを適切に使用し、症状の改善を目指しましょう。
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