ニキビ治療薬クリンダマイシンゲルの有効成分「クリンダマイシンリン酸エステル」とは?
ニキビ治療薬として使用されるクリンダマイシンゲル。その有効成分である「クリンダマイシンリン酸エステル」についてわかりやすく解説します。作用機序や抗菌作用、使用上の注意点をまとめました。
お薬通販部スタッフ[監修]

赤ニキビに悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
皮膚科で処方されることの多い塗り薬「クリンダマイシンゲル」は、ニキビの原因菌であるアクネ菌をやっつける効果があります。
この記事では、クリンダマイシンゲルの有効成分「クリンダマイシンリン酸エステル」の働きについて、詳しく見ていきましょう。
目次
クリンダマイシンゲルの基本特性|リンコマイシン系の抗生物質

クリンダマイシンリン酸エステルは「リンコマイシン系」と呼ばれる種類の抗生物質です。
抗生物質とは、細菌を殺したり、増殖を抑えたりする薬のことです。リンコマイシン系抗生物質は、1960年代に開発され、様々な感染症の治療に使用されてきました。
クリンダマイシンリン酸エステルは、 リンコマイシン系抗生物質であり、日本では2009年に発売されました。
クリンダマイシンゲルの有効成分「クリンダマイシンリン酸エステル」とは?

クリンダマイシンリン酸エステルは、水に溶けやすい性質を持つ、白色〜微黄白色の粉末です。
では、具体的にどのような働きをするのでしょうか?
作用機序|細菌のタンパク質合成を阻害!
クリンダマイシンリン酸エステルは、ニキビの原因菌であるアクネ菌のタンパク質合成を阻害することで、増殖を抑えます。
細菌は、タンパク質を合成することで増殖しますが、クリンダマイシンリン酸エステルは、このタンパク質合成に必要なリボソームという部分に結合し、その働きを邪魔します。
リボソームとは、細胞の中でタンパク質を作る工場のような部分のことです。
抗菌作用|アクネ菌やブドウ球菌をやっつける!
クリンダマイシンリン酸エステルは、体内で分解されて「クリンダマイシン」という物質になり、抗菌力を発揮します。
クリンダマイシンは、アクネ菌だけでなく、ブドウ球菌属など、様々な細菌に対して効果があります。 実際に、クリンダマイシンリン酸エステルを塗布することで、アクネ菌やブドウ球菌の増殖が抑えられたという研究結果があります。
![]() クリンダマイシンゲルはガルデルマが製造・販売している、ダラシンTゲルのジェネリック医薬品です。主成分としてクリンダマイシンリン酸エステルを配合しており、化膿、または炎症を伴うニキビに有効であるとされています。 1箱:960円~ |
使用の際の注意事項

クリンダマイシンゲルを使用する際に知っておくべき注意事項がいくつかあります。
安全に効果を得るため、以下の点に注意しましょう。
クリンダマイシンゲルは、抗生物質であるため、長期間使用すると、耐性菌が出現する可能性があります。
耐性菌とは、抗生物質が効かなくなってしまった細菌のことです。耐性菌を防ぐため、必要な期間だけ使用することが大切です。
また、クリンダマイシンゲルは、他の医薬品と併用すると、効果が減弱したり、副作用のリスクが高まったりする可能性があります。
特に、エリスロマイシンという抗生物質と併用すると、クリンダマイシンゲルの効果が弱くなってしまう可能性があります。
その他、以下のような注意点があります。
まとめ

クリンダマイシンリン酸エステルは、ニキビ治療薬クリンダマイシンゲルの有効成分です。
アクネ菌の増殖を抑え、炎症を鎮める効果があります。正しく使用することで、ニキビの症状改善が期待できます。
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クリンダマイシンゲルはガルデルマが製造・販売している、ダラシンTゲルのジェネリック医薬品です。主成分としてクリンダマイシンリン酸エステルを配合しており、化膿、または炎症を伴うニキビに有効であるとされています。
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