アジーだけで性病って治るの?臨床試験データをもとにわかりやすく解説
アジーは性感染症のほか、さまざまな細菌性の感染症に利用されているお薬です。 細菌の治療に対するアジーの有効性について臨床試験データをもとに解説します。
お薬通販部スタッフ[監修]

アジスロマイシンという抗生物質を有効成分として含むアジーは、クラミジアや淋菌による性感染症のみならず、さまざまな細菌性の感染症に利用されており、臨床試験データによって裏打ちされた有効性があります。
この記事ではアジーにより治療できる病気の概要を紹介し、アジーの有効性と効果の持続性を数値データから読み解き、わかりやすく解説します。
アジーで治療できる病気

アジーは抗生物質の中でも治療が有効な細菌の種類が多いことから、医療現場でよく利用されています。
アジーの主な適応は、次に示す疾患です。
アジーの臨床試験結果

ここではアジーの効果の有効性に関して、性感染症とそれ以外の細菌感染症に分類し、臨床試験の結果をもとにご説明します。
クラミジアにおける有効性
アジーの適応疾患である尿道炎や子宮頸管炎は、主にクラミジアを原因とする細菌感染症です。
そこで尿道炎と子宮頸管炎に対する臨床成績をもとに、クラミジアの有効性について解説します。
尿道炎と子宮頸管炎の治療におけるアジーの用法・用量は、成人の場合でアジスロマイシン1000mgの1回服用と定められています。
以上の用法・用量と同じ条件で行われた臨床試験では、アジスロマイシン1000mgの1回服用により、クラミジアを起因とする尿道炎と子宮頸管炎の有効率が、投与開始15日目では86.7%、投与開始29日目には90.7%と非常に高いことが示されています。
クラミジア以外の細菌感染症への有効性
マイコプラズマ肺炎をはじめとした呼吸器感染症や副鼻腔炎のような耳鼻科領域、歯科・口腔外科領域の感染症におけるアジーの治療効果をご説明します。
報告されているそれぞれの疾患の有効率は次の表に示すとおりです。
適応疾患 | 有効率 |
呼吸器感染症 | 97.6% |
耳鼻科領域の感染症 | 100% |
歯科・口腔外科領域の感染症 | 85.9% |
いずれも高い有効性があり、幅広い細菌による感染症に対するアジーの有効性が、臨床試験の結果から読みとれます。
アジーの効果持続性について

アジーの効果の持続期間について、男性の泌尿器生殖器や女性の子宮・付属器における組織内の有効成分の濃度変化をもとに解説します。
臨床試験では男性患者にアジスロマイシン250mgを12時間間隔で2回、女性患者にはアジスロマイシン500mgを単回投与しています。
男性の泌尿器生殖器内では、2回投与後の13~16時間で0.2~0.5μg/g、23~26時間で1.0~3.1μg/gと高濃度を示し、尿管や精巣、精管では投与から5.6日~5.7日でも0.59~1.8μg/gの高い集積を維持しました。
女性では子宮・付属器組織内濃度の平均が24時間後で1.44μg/gと、平均の血漿中濃度の70倍も高い集積であり、投与後3,4日以降も高濃度で長時間持続することが示されています。
細菌が発育できない抗生物質の濃度を示すMICのうち、90%のクラミジア細菌が発育できない抗生物質の濃度を示すMIC90は、アジスロマイシンの場合で0.25μg/mlと報告されています。
現在の治療法がアジスロマイシン1000mgの1回服用であることを考慮すると、前立腺や子宮組織内では投与後から少なくとも10日間はMIC90以上の濃度が持続すると推定されます。
まとめ

アジーは効果の持続性が長く、細菌の治療に高い有効性があります。
臨床試験で効果が証明されており、安心して服用できるお薬です。
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