バイアグラの有効成分シルデナフィルとは?
シルデナフィルとは、大手製薬会社ファイザーが世界で初めて開発したED( 勃起不全)治療の有効成分で、最も長い歴史がありデータが豊富な治療薬でもあります。 この記事ではそんなシルデナフィルについて、解説していきます。
お薬通販部スタッフ

日本でEDに悩む男性は1,100万人を超えています。
医療機関に受診をしていない方を含めると、この数字は氷山の一角と言えるでしょう。
ひとむかし前であれば、過労や加齢を理由に楽しいナイトライフをあきらめざるを得ない方が大半でした。
しかし、シルデナフィルの登場によって世界中の男性たちに希望が芽生えたのです。
シルデナフィルは、性生活の悩みを無くし「生涯現役」を実現できるお薬といえます。
この記事では、バイアグラの有効成分として高い知名度を獲得したシルデナフィルについて説明します。
目次
シルデナフィルの歴史

狭心症治療薬として
シルデナフィル登場の歴史は、ED治療薬の開発史でもあります。
そもそもシルデナフィルは、ヨーロッパにおいて狭心症治療薬として開発が進められていましたが、狭心症への効果は乏しいという結果だったものの、勃起不全を改善できる効果があることが分かりました。
これを受け、1993年7月より、勃起不全患者を対象とした臨床試験が実施されました。
勃起薬への展開
前述のとおり、シルデナフィルを狭心症治療薬からED改善薬の開発へ転向したファイザー社ですが、当初は勃起不全改善のための医療用医薬品は世界には存在していませんでした。
狭心症の薬としては日の目を見ませんでしたが、被験者たちの「勃起不全がよくなった」という声が集まり、改めてED治療薬としての治験が始まりました。
挿入の頻度や勃起の維持について専門医によるスコアリングを設けて何度も試験を行い、勃起不全改善効果が立証されました。
研究を重ね、安全に使用できる用法用量も決定され無事に「バイアグラ」として患者さんの手元に届くようになったのです。
バイアグラは青いひし形のかたちをしていることから、別名「ブルーダイヤモンド」と呼ばれるようになり、夢の薬として世界中の男性から人気を博するようになりました。
1999年、日本では異例のスピードで承認されました。
その後、錠剤では飲みにくい状況があるとの患者さんからの声を受け、水無しでどこでも飲めるODフィルム状の開発も進みました。国内においては2016年から使用可能となっています。
肺高血圧症治療薬の研究

時を経てシルデナフィルの新たな利用方法が模索され続けた結果、「肺動脈性肺高血圧症(PAH)」の治療薬「レバチオ」として世に知られることとなりました。
バイアグラにはシルデナフィルとして25mgが含まれますが、レバチオの中にはシルデナフィルは20mgが含有されています。
肺高血圧症は、心臓から肺に血液を送るための血管「肺動脈」に流れる血液の圧力が上昇して心臓の右室負荷が増加し、最終的には右心不全に至る病気です。
動悸や息切れから始まり、進行すると失神やチアノーゼが起こり、手足がしびれることもあります。
そこでシルデナフィルのPDE5を阻害するという作用機序により肺動脈を拡張させ、血流を改善することで心臓の右室負荷が軽減でき、日本では2008年に認可を得ています。
発売当初は「レバチオ錠」のみの販売でしたが、2017年9月には「レバチオODフィルム・レバチオ懸濁用ドライシロップ」の剤型も承認され、錠剤の経口摂取が難しい患者さんにも服用できるように工夫されています。
シルデナフィルの構造

シルデナフィルは、クエン酸塩の形態で経口投与します。
分子式および分子量は「分子式:C22H30N6O4S・C6H8O7/分子量:666.70」としています。
バイアグラ25mgにはシルデナフィルクエン酸塩として35.12mg、そのうちシルデナフィルは25mgが含まれています。
バイアグラ50mgにはシルデナフィルクエン酸塩70.32mgが、そのうち50mgがシルデナフィルです。
シルデナフィルという形では安定せず、また水に溶けにくいなどの理由があるためクエン酸塩として投与することになっています。
シルデナフィル製品の代表であるバイアグラの場合は、上記を添加物としてを含んでいます。
シルデナフィルだけではなくED治療のほとんどの成分は添加物によって安定状態となり、お薬としての形を保つことが可能です。
シルデナフィルの作用機序

ED(勃起不全)に悩む多くの方は、陰茎海綿体の動脈がうまく広がらず、血流が悪くなって勃起ができない状態になっています。
つまり、陰茎への血の流れを改善することができれば、勃起が可能となります。
陰茎だけでなく体中のあらゆる場所での血流改善効果があることから、他疾患への治療応用も検討されています。
PDE5を阻害する
勃起のメカニズムは、陰茎のNANC(非アドレナリン非コリン性)神経終末や海綿体内皮細胞から遊離される一酸化窒素によって、血管平滑筋が弛緩してcGMP(環状グアノシン一リン酸)が増え、陰茎海綿体の血流が増加して勃起が起こります。
逆に、勃起状態がおさまる際にはPDE5酵素の働きにより陰茎の血流が低下し、通常状態に戻ります。健康な方であれば射精など興奮が収まった際に働く酵素です。EDに悩む多くの方は、そのPDE5が優位に働いてしまい、勃起しないあるいは持続しない状況に陥っています。
シルデナフィルは陰茎海綿体のPDE5を選択的に阻害することで陰茎海綿体血管平滑筋を緩めて血流を良くし、力強い勃起を実現させるお薬です。
シルデナフィルには性的興奮剤、つまり媚薬のような働きはありません。
あくまでも脳が性的刺激を受け取り、興奮として神経を伝わったときにのみ働くお薬ですので、服用したら勃起が続くというわけではないためご安心ください。
心血管系への作用
シルデナフィルの働きは陰茎だけにとどまらず、体内のさまざまな臓器で血管拡張を促進します。
少しでもたくさんの患者さんを救うべく、先に述べた肺高血圧症、新生児に多い心室中隔欠損症や動脈管開存症、慢性心不全、開心術中や術後などに応用が検討され続けています。
効果作用時間

作用時間は服用のタイミングや個人差にもよりますが、服用後5時間ほどの効果が見込めます。
通常用法・用量は、成人済みの患者さんにはシルデナフィルとして1回25~50mgを性行為の約1時間前に経口投与することが原則です。
また、1日の投与は1回とし、次の投与までの間隔は24時間以上を空けるようにします。
効果発現までの時間は服用から約1時間後で、効果は約5時間続くことが見込めます。
個人差も大きく、例えば腎臓や肝臓の機能が落ちている方であればお薬の代謝が遅いので、長めに効く可能性があります。
持続時間が気になる方は医師に確認しておきましょう。
シルデナフィルを含有する商品

「シルデナフィル」と聞いてもピンとこない方は多く、「バイアグラ」という製品名のほうが耳慣れているかもしれません。
「シルデナフィル」は製品の名前ではなく、あくまでも物質の名前です。
シルデナフィルの開発元はファイザー社であり、シルデナフィルを25mgもしくは50mg含有するED治療薬を「バイアグラ」と名付けています。いわば、バイアグラは元祖ED治療薬です。
バイアグラの発売から20年後、成分の特許期間が満了しファイザー社以外でもシルデナフィルを含有する製品の製造が可能となりました。
海外では日本と規制環境が異なるため含有量が違うこともありますが、製品を安定させる目的で使われている添加物は、メーカーそれぞれによって異なります。
代表的ED治療薬「バイアグラ」
それまでは治せないと言われていたEDですが、1錠飲むだけで勃起不全を治療する薬として世界に衝撃を与え驚かせたのがファイザー社のバイアグラです。
ファイザー社が創造した有効成分シルデナフィルを含むバイアグラは、世界で初めて発売された「服用タイプのED治療薬」です。
それまで注射や補助器具を使うことでしか改善できなかったEDを簡単に治療できるようになったことは、とてつもない進歩といえるでしょう。
それにより、EDの治療現場に革命を起こした医療界の革命児的とも言える薬となったわけです。
肺高血圧症治療薬「レバチオ」
当記事での説明はAGA治療薬としての活用方法ですが、肺動脈性肺高血圧症の治療薬として認可されているシルデナフィル含有製品に、医療保険を使用できる「レバチオ」があります。
商品名 | シルデナフィル配合量 |
---|---|
レバチオ錠 | 20mg |
レバチオODフィルム | 20mg |
レバチオ懸濁用ドライシロップ | 900mg |
肺動脈の血流改善効果、ステント周りの血の塊であるプラーク生成を妨げる効果が期待されている反面、心筋梗塞や脳梗塞の既往がある患者さんや陰茎に構造上の障害がある患者さん、腎機能肝機能が落ちている患者さん、一酸化窒素供与薬を服用している患者さんには使えないこともあります。
医師の判断に従い、適切に服用してください。
シルデナフィルを主成分とするジェネリック医薬品について
2014年5月、日本国内で医療用医薬品としての特許が切れたためシルデナフィル製剤のバイアグラジェネリックが多数発売されました。
バイアグラのジェネリックとして販売されているシルデナフィルは、トーワ薬品製、キッセイ薬品製、テバ製などです。
世界共通のルールに則っているため、どのメーカーもバイアグラと同様の効能効果の承認を厚生労働省から取得しています。
肺高血圧症の効能・効果を取得している唯一のシルデナフィル製品、ファイザー社製の「レバチオ」については、同じ成分ですが効能・効果として国から認められていないため、他のシルデナフィルジェネリック医薬品では代用できません。
まとめ

ここまで、バイアグラの主成分であるシルデナフィルについて解説していました。
「ED治療薬」と検索エンジンにかけると怪しいサプリメントがたくさんヒットしますが、世界各国で承認された成分シルデナフィルを主成分とするバイアグラは、そういった商品とは全く異なり確かな効果が期待できます。
パートナーとともに目に見える効果を実感でき、しかも即効性があるお薬であることが科学的に証明されている医薬品なので、お悩みのある皆さんは一度お試しになってはいかがでしょうか?
おすすめ商品
この記事を書いた人
お薬通販部スタッフ